お金のヒント

保険から学ぶ機会損失

投稿日:2017年10月11日 更新日:

 

 

私は生命保険に入っています。

 

生命保険の内容としては以下のようなものです。

・積立型で毎月1万円
・保証内容は死亡して500万
・60歳まで保険金を払い続ければその後の掛け金は不要。
・解約返戻金は60歳で解約すれば、これまで掛けてきた保険金は全額返金される。

もし、そのまま99歳まで保険を解約せず、100歳で保険を解約すれば500万が返金される。

 

積立型保険の罠

 

最近、マネーリテラシーの勉強をするようになってから保険に対して違和感を覚え始めました。
それは何なのか確認したいと思います。

 

若い頃の思考

 

積立型生命保険は30歳くらいで入りましたが、その時はなんて素晴らしい保険なんだろうって思いました。
理由は以下です。

・生命保険として500万まで保証される
・60歳まで掛ければ全額返金される
・100歳まで掛ければ掛け金以上に返金される

 

生命保険にもなるし、しかも積立として貯金感覚で利用できるなんて損するところが見当たらない!って思った事を覚えてます。
しかも、最終的にずっと保有していれば掛け金以上のリターンがあるのです。
(99歳で掛け金の約150%らしい)

 

現在の思考

 

現在は保険に入った頃の思考は完全に無くなってます。

 

今生命保険に対して思っていることは以下です。
・死亡する確率は極めて低いし、現在死亡保障500万を賄うだけの貯蓄がある。
・月1万円を利回り3%で60歳(30年)まで積立したら約600万になる。
・600万を利回り3%で100歳(40年)まで運用したら約2000万になる。

 

そもそも死亡するリスクは比較的低く50歳で2%~3%、60歳でも7%~8%程度ぐらいです。
60歳ならもう生命保険いらないですしね。

 

そして、最も生命保険に違和感を覚えたのが、「生命保険の解約返戻金」と「保険金を積立投資したと仮定した場合」の比較結果です。

 

現在加入している保険と同じ期間で例えば投資信託を購入し、60歳まで年利3%で1万円を積立していきます。
年利3%は現実的に可能というかむしろ低いくらいの設定です。

 

そうすると30年後の60歳時点で約600万になります。
一方、生命保険は年12万×30年=360万

 

240万もの差がでます。
これが利回り5%とかになると約800万となり、440万の差になります。
利回り5%も不可能な利回りではありません。

 

ここまでが60歳までです。

 

この後、100歳までシミュレーションしてみます。
先程説明した通り、60歳まで年利3%で1万円を積立した資産が600万になってますね。

 

この600万を元本にして、100歳までの40年間年利3%で運用すると約2000万です。
一方、生命保険は100歳で500万でしたね。

 

同じ条件で生命保険と投資を比較すると100歳までで1500万もの差が出てくることが分かりました。

 

まとめると

 

結論ですが、生命保険を毎月掛けるということは、本来手にすることが可能な利益を得ることができない事になります。
(保険金を違う金融商品に投資していれば得られるはずの利益があったということ)

これを機会損失と言います。

 

若い頃はこの観点が全くなかったので、何の躊躇もなく保険に加入してしまいました。

 

このように考えると保険は長期加入なのにもかかわらず、解約返戻金のリターンが異常に低い事に気づきます。
保険会社は皆さんの保険金を運用し、多くの儲けを得ているのにも関わらずです。

極端な話、先程シミュレーションした100歳時点の金額差である1500万が保険会社の儲けになっているのではないかと考えてしまいますね。

 

尚、私はこの保険を近いうちに解約しようと考えてます。
解約返礼金で損しますが勉強代として諦めます。

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