お金のヒント

【住宅ローン】固定金利に変更した3つの理由

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丁度、1年前に住宅ローンの借り換えをしました。

 

三井住友銀行から住信SBIネット銀行に乗り換えたのです。

 

借り換えの理由としては、変動金利から固定金利に変えたかったからです。

 

三井住友銀行には、以前変動金利の金利値下げ(-0.2%)要求に応じて頂き、お世話になっていたので変えたくなかったのですが、折り合いが付かなかったこともあり、泣く泣く借り換えすることになりました。

 

ではなぜ固定金利に変える必要があったのでしょうか?

 

それは、固定金利の方が長期的にみて有利だと考えたからです。

 

ローンの内容

 

参考ですが、当時の住宅ローンについて借り換え前、借り換え後の内容を記載します。

 

借り換え前

 

金融機関 :三井住友銀行

ローン残高:2000万

ローン種別:変動(35年)

ローン金利:1.175%

 

借り換え後

 

金融機関 :住信SBIネット銀行

ローン残高:2000万

ローン種別:固定(20年)

ローン金利:1.010%

 

備考

 

どちらのローンも「団体信用生命保険」、「全疾病保障」が付帯。

※但し、三井住友銀行は金利0.3%上乗せ

 

固定金利が有利と考えた3つの理由

 

私は以下の理由で固定金利にすることに決めました。

 

変動金利はリスクが高い

 

オプション取引をご存知でしょうか?

 

オプション取引とは

 

 

一般的にオプション取引とは、

  1. 将来の予め定められた期日に
  2. 特定の商品(原資産)を
  3. 現時点で取り決めた価格で売買する「権利」

の取引です。

オプション取引は2つの種類があります。

  1. コール・オプション = 買うことができる権利
  2. プット・オプション = 売ることができる権利

さらに、それぞれのオプションについて、売り手と買い手がいるので、オプションの売買には4つの立場があります。

 

上記4つの立場のうち、売り手側については利益は限定されますが、損失が無限になる可能性がありリスクを伴います。

 

出典:HS証券

 

上記の表を見て下さい。

赤枠が売り手側の立場であり、損失部分の矢印は無限であることを示してます。

 

で、ここで私が何が言いたいかと申しますと、住宅ローンの変動金利も実はこれと同じではないかと考えてます。

 

要は、変動金利を選択した場合、損失が無限に膨らむ可能性があるということです。

 

知らず知らずの内に、利益は限定されているのに損失は無限の契約をしていると考えるとゾッとしませんか?

 

 

 

上記は過去の住宅ローン金利推移を示しています。

平成2,3年頃のバブル期ではなんと8%を超えてます。

 

仮に私の住宅ローンの残額である2000万を20年返済とすると、

金利1.01%の場合は月々の返済が92,068 円であり、金利8%の場合は167,288 円になります。

 

家計に十分な余裕が無ければ、破綻するレベルですね。

 

オプション取引で言えば、固定金利は変動金利との金利差がプレミアムとなります。

現在の金利差は0.6~0.7程度です。

金利0.457%の場合は87,370 円になりますので、約5000円程度でこのリスクを買うと考えることができます。

 

とは言え、もうバブル期と同じ水準になることはないよって思うかもしれませんが、現在日本では異次元緩和やマイナス金利政策を実行しており、出口が見えていない状況です。

 

未だかつてない金利政策ですので、制御できなくなり金利高騰などの副作用も考慮しておく必要があるのではないかと思います。

 

変動金利と固定金利の金利差が縮小

 

日銀のマイナス金利政策を受けて固定金利の水準が大幅に低下していることで、変動金利と固定金利の金利差が縮小しています。

 

出典:style.nikkei.com

 

ということは、1つ目の固定金利にする理由でも書いた通り、プレミアムが小さいことを意味します。

 

プレミアムが小さいということは、現在は少額で変動金利のリスクを回避することができるお得な時期と考えることができます。

 

インフレ対策

 

私が住宅ローンを組んだ時点では発想になかったのですが、インフレは借金にプラスに働くということです。

 

インフレが起こると、一般的には物価が上昇し、給料が上がりますが、借金残高は変わりません。

その為、結果的にローン返済に余裕ができることになります。

 

極端な話、給料が現在の2倍になって、借金の額が変わらないのであれば、繰り上げ返済に回すことで当初の返済期間を圧縮できますよね。

 

しかし、このインフレ効果は固定金利でないと意味はありません

 

変動金利ですと金利上昇により、返済金額も増えてしまうからです。

金利は物価上昇に左右されますので、物価上昇=金利上昇となります。

 

上記の例でいうと、給料が倍になっても、返済額がその増加分増えてしまえばインフレ前と同じ状況ですね。

 

だったら金利上昇してきたら固定金利に変えればいいじゃん!って指摘がありそうですが、残念ながらその作戦は上手くいかないと思います。

 

なぜなら金利上昇は固定金利から開始されるからです。

これは変動金利が上がった時には、固定金利が既に上がっていることを意味してます。

 

既に固定金利が上がっているのに、固定金利に変更できるでしょうか?

 

現在の金利より高くなる(返済額が上がる)選択をするわけですし、固定金利に変更後、金利がまた元に戻る可能性もありますが、もう後戻りはできないということも考えられます。

 

その状況で固定金利に変更することは、かなり難しい決断になると思います。

 

最後に

 

固定金利に変更した理由を書かせて頂きましたが、結局のところ変動金利が有利なのか、固定金利が有利なのかは誰にも分かりません。

 

このまま30年間同じ水準の低金利が続くのであれば、変動金利の方が間違いなく有利になりますし。

 

私は長期的に低金利が続くとは限らないと思ったので、固定金利を選んだわけですが、実は固定金利に変更した一番の理由は精神衛生面かもしれません。

 

当時、金利上昇に関するニュースを見ると気になって仕方なくなり、常に不安な状態続きました。

(ちなみに、これは借金というレバレッジだから不安になるのであって、現物であればまた違う感情になったのだと思います。)

 

しかし、固定金利に変えた後は、その不安は解消され、気持ちが楽になりました。

 

そういう意味でも私は固定金利が良いと思います。

 

 

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