米国債の3年物の利回りが2018年12月3日に5年物を上回りました。
そう、逆イールドです。
これまで逆イールドはリセッションの兆候として、投資家は注視していました。
しかし、より注視されているのは2年物と10年物の米国債ですが、こちらはまだ逆イールドにはなっていない為、直ちにリセッションが来る可能性は低いと考えます。
とはいえ、以前より来る来ると言われて来なかったリセッションが、1,2年の間に本当に来る現実味が出てきたと思い始めました。。
というわけで、リセッションに備え、(以前よりちょくちょく買増ししていた)米国トータル債券ETF(BND)の保有割合を真面目に検討することにしました。
債券比率を求める3ステップ
私はポートフォリオにおける債券比率を以下3つのステップで設定することにしました。
- 自分のリスク許容度を設定
- 保有銘柄のリーマンショック時の騰落率をまとめ、平均値を算出
- 騰落率の平均値から、リスク許容度に合わせて債券比率を算出
自分のリスク許容度を設定
まずは自分のリスク許容度を考えます。
これは人それぞれですので、自分で決めるしかありません。
私が今後も買増しを考えている株式、ETF(ideco、積立NISA除く)の総資産は約460万円になりますので、実際これがどのくらい減ったらヤバいかイメージしてみます。
感覚的には-30%くらいかなー。
現状だと大体-140万くらいですね。なんとか耐えられそうな気がします。
というわけで、-30%とします。
リーマンショック時の保有銘柄の騰落率を確認
次に保有銘柄のリーマンショック時の騰落率を確認していきます。
なぜ、リーマンショック時かと言うと、100年に一度の暴落と言われていた出来事でしたので、この騰落率を予測しておけばこれより下がることはないかなぁ、という安易な発想です。
特にS&P500の下げ幅が酷かった2008年4月~2009年2月までの騰落率を対象としました。
個別株の騰落率
私の保有銘柄(個別株)の騰落率です。
以下はS&P500と比較したチャートです。
補足事項としては、ABBVは当時存在しなかったので、スピンオフする前のABTの株価を採用しました。
※非常に見にくくて申し訳ございません。
確認してみるとS&P500の騰落率は-46.25%ですが、それ以上にマイナスとなる銘柄が無いことが分かります。
さすがディフェンシブ銘柄!
本当に暴落局面では強いことが分かりますね。
ETFの騰落率
※非常に見にくくて申し訳ございません。
私が保有するETFの騰落率ですが、予想通りVTIはS&P500とほぼ同じで、米国トータル債券ETF(BND)は動きがほとんどなく、安定してますね。
ちょっと意外だったのが、VTです。
VTはより分散が効いているので、S&P500より下げ幅は小さいと思っていましたが、結果は約52%と大きくマイナスとなってました。
世界的な暴落だったため、逆に分散が仇となりアンダーパフォームしたものと推測されます。
騰落率の加重平均
私が現在保有する銘柄の、保有割合と騰落率から加重平均を算出してみます。
結果は-33.75%となりました。
この騰落率が、リセッション時に想定される最悪のリスク範囲となります。
S&P500と同じマイナス幅であったVTIの保有割合が多いのにもかかわらず、-33%台でおさまっているのは、ディフェンシブ銘柄の実力でしょうね。
リスク許容度に合わせて債券比率を算出
最後に、リスク許容度である30%を超過していますので、債券比率を上げて調整していきます。
現時点での債券の保有割合は9%程度です。
これを何パーセントまで引き上げれば、リスク許容度が30%以下になるのか考えていきます。
上記表をご覧下さい。
オレンジ塗の箇所が債券(BND)の保有割合を示しています。
この割合を19%にすると、全体の平均騰落率が-29.94%となり、リスク許容度である-30%を下回ることが分かります。
というわけで、私のリスク許容度から求める債券比率は19%が心地よいということになります。
と言いたいところですが、切りが悪いので債券比率を20%にしたいと思います。
最後に
債券比率を検討した結果、私のリスク許容度から考えるとポートフォリオの20%が丁度良いということが分かりました。
一般的に「年齢=債券比率」という考え方があり、これに当てはめると私は約40%となりますので20%というのは、ややリスクを取った投資ということになります。
とはいえ、私が現在債券比率を上げようとしているのは、リセッションに対するクッションの役割を期待しているものです。
基本的な私の投資スタンスは株式比率100%ですので、リセッション後の次の局面では債券比率を0%にし、株式に全力投資したいと考えてます。
長期投資において、債券より株式の方が高いリターンを示すことは、過去の実績で証明されているのですから。
↓合わせて読んで頂きたい記事です。
2018年10月時点でのポートフォリオについて書いてます。
当時の債券比率は約6.5%でしたので、これを今後はこれを20%に近づけていきます。
米国トータル債券ETFであるBNDを買付した理由について書いてます。