以前記事にさせて頂きました通り、私は近いうちに来るであろうリセッションに怯え、2019年からはよりディフェンシブな投資していこうと考えてます。
前回は債券比率について検討し、ポートフォリオの20%をBNDにすることにしました。
とはいえ、株式投資も継続したいわけですが、攻めの投資はなく守りの投資をしたいと思ってます。
では守りの投資をするためにはどうすか?を考えた時に、暴落局面でよりディフェンシブなセクターへ投資していけば良いという結論に至りました。
という訳で、暴落に強いセクターは何か?を確認していきます。
リーマンショック時の各セクターの騰落率
各セクターはバンガード社が扱う米国株セクター別ETFを利用。
期間については、前回と同様で特にS&P500の下げ幅が酷かった2008年4月~2009年2月までの騰落率を対象としました。
(きれいに1年分としたかったですが、2009年3月に株価が回復し、酷さが和らいでしまうので11か月分としてます。)
グラフでは見にくいので表にまとめてみました。
順位は騰落率のマイナス幅が小さいセクターから1位とし、不動産を除いた10種のセクターでランキング。
順位 | ETF名称 | ティッカー | 騰落率 |
---|---|---|---|
1 | 米国生活必需品セクターETF | VDC | -30.70% |
2 | 米国ヘルスケア・セクターETF | VHT | -30.73% |
3 | 米国公益事業セクターETF | VPU | -37.54% |
4 | 米国電気通信サービス・セクターETF | VOX | -39.25% |
5 | 米国情報技術セクターETF | VGT | -42.02% |
6 | 米国一般消費財・サービス・セクターETF | VCR | -49.93% |
7 | 米国エネルギー・セクターETF | VDE | -51.36% |
8 | 米国資本財・サービス・セクターETF | VIS | -59.37% |
9 | 米国素材セクターETF | VAW | -59.46% |
10 | 米国金融セクターETF | VFH | -68.55% |
暴落に強いセクターベスト3
1位 生活必需品セクター
ディフェンシブ銘柄が多く所属する生活必需品セクター。
S&P500が-46.25%の中、-30.70%にとどまってます。
噂どおりのディフェンス力。
生活必需品セクターが暴落に強い理由は、生きていく為に必要な家庭用品だったり、コーラやタバコなど依存性が高いものなど、不景気でも関係なく消費される商品を扱っている銘柄が多いからだと言われてます。
具体的にはP&G(PG)、コカ・コーラ(KO)、ペプシコ(PEP)、フィリップモリス(PM)など日頃から馴染みのある銘柄が揃っているのが特徴的ですね。
2位 ヘルスケアセクター
ヘルスケアセクターは、新薬開発費が大きく、しかもその成功が約束されているわけではない為、博打的な要素が大きく、ボラティリティも高い印象です。
しかし、暴落時においては騰落率-30.73%と生活必需品セクターと同レベルでした。
ヘルスケアも景気に左右されにくいことや、高配当銘柄が揃っているからだと考えられます。
具体的にはジョンソンエンドジョンソン(JNJ)、ファイザー(PFE)、メルク(MRK)、アッヴィ(ABBV)等、馴染みがあったりなかったりといった銘柄が挙げられます。
3位 公益事業セクター
1位、2位とちょっと差がでましたが、騰落率-37.54%と30%台でとどまってます。
公共事情セクターも生活必需品と同様に景気に関係なく消費される(というか消費せざる得ない)点が下落率が小さくなったものと考えられます。
また、こちらも高配当株が多いのでその影響もあるかもしれませんね。
具体的にはネクステラエナジー(NEE)、デューク・エナジー(DUK)、サザン(SO)など比較的高配当な銘柄が目立ちます。
暴落に強いセクターワースト3
1位 金融セクター
リーマンショック時の騰落率は脅威の-68.55%!
100万が30万くらいになるのか・・・。
正気ではいられない下げ方です。
リーマンショックは金融危機が発端だったということもありますが、金融セクターはリセッション時には脆弱な印象がありますね。
逆に言うと、暴落時に買付けすれば高いリターンを得られる可能性があります。
が、倒産リスクもあるので注意が必要です。
具体的にはJPモルガン(JPM)、バンクオブアメリカ(BAC)、ウェルズファーゴ(WFC)等の銘柄が挙げられます。
2位 素材セクター
2位は-59.46%と大暴落した素材セクターです。
正直あまり知らないセクター。
素朴な感じなので、比較的ディフェンシブなセクターだと思っていたので、意外な結果でした。
具体的にはダウデュポン(DWDP)、プラクスエア(PX)、エコラボ(ECL)等の銘柄が挙げられます。
勉強不足の為、ダウデュポンくらいしか知りませんでした。
3位 資本財・サービスセクター
素材セクターと僅差で3位となった資本財・サービスセクター。
騰落率は-59.37%でした。
資本財やサービスは景気の影響に左右されやすい業界なので、本セクターの下落が大きいのはうなずけますね。
具体的にはボーイング(BO)、ユニオンパシフィック(UNP)、3M(MMM)等の銘柄が挙げられます。
最後に
各セクターのリーマンショック時の騰落率をランキング形式で見てきました。
予想通りではありますが、生活必需品セクターの下げが一番小さく、金融セクターの下げが一番大きいという結果となってます。
とはいえ、そもそも私が保有している銘柄は生活必需品、ヘルスケアセクターの比率が高いので、引き続き保有株を増やしていくというスタンスになりそうです。
しかし、この結果を受けて公共事象セクターを1銘柄くらいポートフォリオに追加してもいいかなぁって思いました。
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リセッションに備える対策として債券比率を高めることにしました。
生活必需品セクターで昔から欲しいけど株価が下がらずなかなか買えていないのが、KOとPEPです。