米中貿易交渉が一旦終わり、米国市場もひと段落。
と思ったのもつかの間、米国の3Q決算が本格的に始まり、今週も株価が大きく動きましたね。
2Qと同様、3Qについても保有株の決算を確認していきます。
対象は、10/14~10/18に決算を発表した。
- ジョンソン&ジョンソン(JNJ)
- インターナショナル・ビジネス・マシーン(IBM)
- フィリップモリス(PM)
- コカ・コーラ(KO)
の4銘柄です。
Johnson & Johnson(JNJ)の結果はめちゃ良かった
- 売上高 :予想200.8億ドルに対し207.3億ドル
- 売上高成長率 :前年同期比+2%
- 一株当たり利益(EPS) :予想2.01ドルに対し2.12ドル
売上高、EPS共に予想を大きく上回り、売上高成長率は前年比で2%上昇。
これだけでも好決算と言えますね。
PLで詳細を確認していきます。
前年比で売上高は+1.9%上昇していますが、当期純利益が+22%も上昇してますね。
Earnings before provision for taxes on income(税引前当期純利益)を確認すると+27%も上昇しており、(目立ったその他費用等も無いので)本業で稼いでいると言えそうです。
営業利益率は約27%と高い水準と維持しており、安心して保有できる数少ない銘柄ですね。
決算発表後に株価は136ドルまで急上昇!
しかし、10/18にはベビーパウダー約3,3000個をリコール(自主回収)すると発表し、急落してます。
個人的には経営は安定していることもあり、一時的な下落と思うので、むしろ買増しチャンスと考えてます。
IBMの結果は良くなかった。しかもレッドハット買収効果は無し。
- 売上高 :予想182.2億ドルに対し180.3億
- 売上高成長率 :前年同期比-4%
- 一株当たり利益(EPS) :予想2.67ドルに対し2.68ドル
売上高は予想下回り、EPSは予想とほぼ一致。
前年比では-4%で、5期連続の減収となりました。
出所:IBM
前年比でCloud & Cognitive SoftwareとGlobal Business Servicesは上昇するも、2Qと同様Global Technology ServicesとSystems は大幅減。
クラウドおよびコグニティブソフトウェア部門の伸びがいまいちなことで、全体の売上が伸びてこない印象です。
当期からレッドハットの決算が連結されたので市場の期待が大きかったですが、結果は不発だったことから株価は-5%と急落。
正直、IBMの微妙な決算はいつものことなので慣れましたが、今回は大きく下げた気がします。
期待した分の失望が株価に反映されたのでしょうか・・。
IBMはまだ稼げているし、割安に放置されていると思うものの、長期保有銘柄としていいのか悩ましいやつです。
フィリップモリス(PM)の結果は良かった。しかし、紙タバコの売上減少は変わらず。
- 売上高 :予想76.4億ドルに対し76.4億ドル
- 売上高成長率 :前年同期比2%
- 一株当たり利益(EPS) :予想1.36ドルに対し1.43ドル
売上高は市場予想と一致、前年比では2%増でした。
また、EPSは市場予想を上回りました。
前年比ではNet Revenues(純収入)は増収ですが、Operating Income (営業利益)は減少してますね。
これはマーケティング、管理、研究費用が前年よりも大きくなっている為だと思われます。
とはいえ、Adjusted Operating Income(調整後営業利益)では増収となっていますし、なんと言ってもAdjusted Operating Income Margin(調整後営業利益率)は約41%と儲けまくりな商売であることは間違いありません。
決算を受けて株価は緩やかに上昇。
というよりは、(既に上昇傾向だったことから)株価に水を差さなかったという感じですかね。
従来の紙タバコの売上は-5.9%と減少し、加熱式タバコは84%上昇しておりますが、全体としては-2.1%となってます。
今後は加熱式タバコが紙タバコにとってかわり、売上の柱となれるか気になるところです。
コカ・コーラ(KO)の決算は良かった。以前として買増しできず・・・。
- 売上高 :予想94.3億ドルに対し95億ドル
- 売上高成長率 :前年同期比+8%
- 一株当たり利益(EPS) :予想0.56ドルに対し0.56ドル
売上高は予想を上回り、EPSは予想と一致しました。
前年比では8%上昇と好調な決算だったと言えます。
ロイターによれば、「コカ・コーラゼロシュガー」などソーダのミニ缶販売が好調だったみたい。
(ほんとか・・・)
出所:coca-cola
Net Operating Revenues(売上)、Gross Profit(粗利)共に前年比増となってますが、Operating Income(営業利益)は4%減となってますね。
数字を見るとSelling, general and administrative expenses(販売費および一般管理費)が大きくなっておりますが、前年度の費用のタイミングの循環による影響みたい。
営業利益率は約26%と高く、本業は上手くいっていると言えます。
決算を受けて株価は小幅に上昇。
KOの株価は上がり続けていることもあり、市場の反応も小さかったようです。
現在のPERは33倍。
これでまたKOを買増しするタイミングが無くなりました・・・。
最後に
4銘柄の決算を確認した結果をまとめます。
JNJは問題なし。
しかも、リコールで株価下がっているので買増したい。
IBMは不調。
今後の業績次第では長期保有の見直しあり。
(でも低PER、高配当なのが好き)
PMは問題なし。
但し、紙タバコの売上減少がとどまらないのが気になる。
KOは問題なし。
買増したいのに買増せない懸念あり。
というわけで、全銘柄引き続き保有ですね。
↓合わせて読んで頂きたい記事です。
2019年2Q(4-6月期)のJNJ、IBM、PMの決算について書いてます。
2019年2Q(4-6月期)のKOの決算について書いてます。